製パン
パンやケーキの製造現場では、大量の生地を扱い,特殊な機械を使って製品を成形します。一般的なラインは、一連の機械とシンプルな搬送装置で構成されています。
低脂肪の生地は粘着性があり、ベルトにくっつきやすいという問題があります。ボルタのコンベヤベルトは、密度が高く、生地が付きにくいため、清掃が非常に簡単です。
また、ビスケットやクッキーの製造では、ベルトが複数の小径ローラーやノーズバーに接触しながら走行するため、ベルトの寿命が著しく短くなるという課題があります。しかしボルタのベルトは、これらの条件下でも従来のベルトの約5倍の寿命を発揮することが報告されています。
つまり、ボルタのコンベヤベルトは、パン・ケーキ製造現場における生地の粘着性やベルトの摩耗といった課題を解決し、生産効率の向上に貢献します。

クッキー/ビスケット製造におけるベルトの課題解決事例
世界有数のクッキーメーカーでは、長年、従来のプライベルトとキャンバスベルトを使用していました。しかし、9個のプーリーを通る複雑なベルト経路が原因で、フィンガージョイント部が破損し、2~3ヶ月ごとにベルト交換が必要でした。これは、生地を非常に薄い厚さに圧延・シート加工するクッキー/ビスケット製造ラインでは一般的な問題です。また、多くのコンベヤーのリターン側にはスクレーパーが設置されており、ベルト表面にさらなる損傷を与えていました。
そこで、プーリー径の条件に合うように選定されたボルタ社の食品グレードフラットベルトに交換したところ、26ヶ月間使用することができました。これは、従来のベルトの8倍以上の寿命です。工場内の多くのベルトがボルタ社製のものに交換され、スクレーパーが設置されている箇所でも、ベルトの損傷は報告されていません。

深いトラフ搬送能力
冷凍クロワッサン製造業者では、溶着されたサイドウォールを使用せずに済むよう、深いトラフコンベヤーを採用しています。そこで、非常に柔軟性のあるSuperDrive™ LTベルトが採用されました。このベルトの柔軟性により、製品を一箇所に集めて衛生的に搬送するために必要な深いトラフ形状を実現しました。また、コンベヤーの両端でベルトをトラフ形状にする際の移行部の長さを短縮することもできました。特に製品のロスが発生しやすかったのは、従来のトラフへの投入側でした。

カッティングとドッキングにおける課題
カッティングとドッキングの工程は、常にベルトの摩耗が激しい問題箇所でした。現代のベーカリーでは、ベルトが破損する前に発生する切り傷や裂け目に細菌が繁殖するという、二次的な問題も懸念されています。ベルトの使用期間中に品質が劣化するこの現象は、機械的な寿命と衛生的な寿命の違いを浮き彫りにしています。機械的な寿命が長いことは、非衛生的な用途では成功の尺度となりますが、衛生面が最も重要な食品加工においては、これを基準にすることはできません。洗浄やメンテナンスのコストを削減する主な方法は、汚染を防ぐことです。ボルタベルトは、ベーカリー用途において、このような非衛生的な摩耗や損傷を防ぎます。
